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マリアージュ・コンラート

 

コンラート公爵家のご令嬢です。

御令嬢と言いましても、生まれも育ちも九頭龍山脈の南側にある、月の女神の加護を受けた森の奥深くの、精霊の庵で、両親と兄のみの生活。

あまり遠くまで行くこともダメだって言われていましたので、自分から他の村なんかも訪れたことがなくて。それ以外の人と逢ったりお話ししたことなんて、数えるほどなのです。

深窓のお姫様ならぬ深森のお姫様。

 

礼儀作法や知性は父親からきちんと教えられておりまして、家事全般や芸事も母親からたっぷり教えられておりますが、貴族意識はあまりありません。

 

食べ物は森からの恵みとか、離れておりますが同じルミナスの森の村の方々との父と兄の交流、家庭菜園や羊さんからミルクを分けて貰ったりで。買ってきたりはしたことがないのです。お洋服もレース編みも、布や糸があれば自分で作ってしまいます。

(靴は無理ですけれど!)

 

遊び相手は、兄と庵に近くに来ます動物さんたちだけでしたのです。

 

お母様と髪質も長さもそっくりな髪がとても大好きで自慢です。

両親から教わった事がとても大事、それがマリアージュの世界の常識なのです。それが、少し前までのマリアージュの世界の全てでしたから。

 

 

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